現実逃避のための量子論
「図解 量子論がみるみるわかる本」
「量子革命 アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突」
現実逃避をする方法って色々とあると思う。
南の島の写真集をながめてみたり、泣けるドラマを一気に見てみたり。
私の場合は物理学に跳ぶ。世界の構造を理解しようと跳ぶとき、
日々の悩み事なんて小さなことのように思える。
図書館で好きなだけ本を借りれると知ったとき、まずやろうと思ったことが
量子力学を改めて理解することだった。
昔に理解しようと頑張った結果、「よくわかんないー。」で終わってたから。
まずは中高生でも理解できるように書かれた図解付きの本を
おさらいも込めて借りてみた。「図解 量子論がみるみるわかる本」
なのに。。。。途中、途中で出てくる言葉が。。。
「よく解らないと思いますが、気にせず進みましょう。」だとは!!
(*゜ノO゜)<オオオォォォォォォーーーイ!
そこなんだよ! そこが重要なんだよ!!(笑)
ま、でも、量子論がおさらいでき、図解で実験などもよく理解でき。
波の干渉、スペクトル、放電効果など。なつかしいなぁ~。。。
しかし、この本の結論は
「イメージできずらいと思いますが、今では量子論は幅広く使われている技術です。」だった。。。それ、あかんやん。
「アインシュタインさんは有名人だけど、
あまりボーアさんは知られていないよなぁ。かわいそう~。。」と思いつつ、
次の本へ。これもアマゾンで評価が高かったから。
「量子革命 アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突」
おおお!しょっぱなから科学者たちの名言が並んでいるが!
困ったぞ!
「量子論をわかったと言う人は解ってない人だ。」
いやぁーーー! 困るんだって~!!! (」°ロ°)」オーイ!!
しかし、内容は素晴らしい本だった!
科学者たちの簡単な生い立ち、誰の下で師事し、どこの大学で教員として採用され、
誰の論文により触発され、だれの実験結果から推測し、何を思いつき、
その考えをどうまとめ、どの会議で発表し、どんな反論が出て、、
時系列に従って、みごとにまとめ上げられている。
不穏な空気がたちこめるヨーロッパの情勢、ヒトラーの台頭、
ドイツで研究するユダヤ人の科学者、ドイツ人の科学者、各国の科学者、
科学者それぞれの政治的立場、思想、その立ち振る舞いも書かれている。
見事である。どこにも偏りなく、すべてが簡潔に書かれている。
大変素晴らしい読み物である。
難点としては、量子力学をある程度解ってる人しか読めないな。
実験を文章だけで書かれても、なかなか。
で、結局、量子論はやっぱり「よくわかんねぇ~。。。」なのであった。(笑)
ほんと、改めて量子論を解ろうとした結果は、よくわかんないという事だった。
繋がっていく興味としては「どう量子論が今の技術に結びついているのか」
トランジスタ、コンデンサー、集積回路、この構造をネットで調べなおす。
もう一つは原爆の父、オッペンハイマーさんの立場だった。
これもネットで調べた。 彼について書かれた書物も借りようかと思ったが、
ネット検索でやめておいた。なんて不遇な人生なんだろう。
「人類を滅亡させるほどの爆弾を作れば、
誰も戦争をしなくなるのではないかと思っていたのに、
今までの武器と同じ感覚で原爆を使うなんて。同じだなんて。」
水爆の制作に反対し、親族が共産党だったこともあり、
情報を外へ漏らすのではないかと思われ、つねに監視と盗聴の対象とされた。
かなしいなぁ、オッペンハイマーさん。知らなかったなぁ。
いつも、男前の写真と、名言とのイメージでクールガイだと思ってたわ。
原爆に反対したアインシュタインさんと、別の立場を取ってたのだと勘違いしてた。
「我は死神なり。世界を破壊するものなり。」